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自由と生存のメーデー(2005/5/1)報告

 代々木公園や日比谷公園に何万人という人々が集った同じ時間、原宿・渋谷でそれよりもはるかに少ないがはるかにいかに生きるべきかを問いかける行動があった。それが、「自由と生存のメーデー 資本に戦争に殺されるな、生きろ!」である。フリーター全般労働組合を呼びかけ団体として、反戦団体や独立系店鋪といった15もの賛同団体が結集した記念すべきこの日の集会とデモを報告したい。
  午後2時40分、神宮前穏田区民会館において、この日の長い行動の始まりである屋内集会が開かれた。まず、最初に呼びかけ団体であるフリーター全般労働組合から提起として、フリーターが正規雇用に就けないのはコミュニケーション能力が低いだとか努力していないからだといった、フリーターの自己責任や甘えが原因だとする言説への対抗として運動の必要性が話された。同時に、例えば日雇い労働者にとっての寄せ場のような拠点となる場所をもたず、流動的になってしまった層をいかに束ね、受け身だけにとどまらない運動を創出していくかという困難さが示された。続いて、実行委として当初から参加している海外派兵をやめろ!戦争抵抗者の会から発言があった。5月1日は2年前にブッシュがイラクでの戦争終結を一方的に宣言した記念日でもあり、しかしいま尚も戦争状態が進行していることが時事的資料をもって示された。その上で、「イラク戦争に反対」という限定を越えるような運動の時間的つながりがどうして持てなかったのかという問題点が話され、「戦争反対」といった大きな課題をどのようにして個別のテーマ・地域の視点で語り直すことができるのか、そのためにも、声を上げてもいい日とかろうじて認知されているメーデーを労働問題に限らない「あらゆる社会的な抗議の日」として構築していく運動を、と提起された。この頃には、定員が70名である部屋は立ち見がでるほどの盛況で、集会所は異様な活気に包まれた。
 さらに、ジャマルさんを支援する会から外国人労働者がオーバーステイで就労することの困難さ、医療と福祉の戦争協力を許さない連絡会から障害者を異質な他者として排除することが行政のみならず地域からも望まれている状況下で地域におけるつながりの必要性、ウリ−ジャパン=戦争抵抗者インター日本部から戦争に支えられない自分達の日常性を奪い返すこと、反ファッショ闘争勝利60周年キャンペーンから東アジアの民衆とともに共通の敵として小泉を追い詰める連帯行動の提起、山谷労働者福祉会館活動委員会から97年以降ホームレス対策として行われてきている東京都による自立支援事業について、現場の聞き取りのなかで見えてきた欺瞞性が提示された。最後にマイクを向けられた参加者の発言に、自分もフリータ−であるという若い女性から2ちゃんねるのような根拠のないナショナリズムの蔓延に対抗するよう、無関心層とされる人とどのようにつながることができるのか、という質問や、山谷の労働者から敵に対する団結以上に日常性を基礎にした労働者自身が痛みや苦しみを分け合う仲間同士の連帯を、というエールも得られた。 討議時間が短いながらも高いテンションで進められ、最後に交わされた参加者からの意見が集会のまとめとなり意想外に救われた、ほとんど奇跡的な出来事であった。
 17時宮下公園。各団体アピール・シュプレヒコールが交わされ、デモ出発まで各々が自律的にアジテートする。17時半をちょっとすぎた頃、宮下公園前に“Reclaim(=奪還)”と書かれたバナーが装飾されたサウンドシステム車両が到着。指揮者が隊列を整えて慎重にデモ隊と接合する。最初にターンテーブルからスピンされたのはダウンタウンブギウギバンドの「脱・どん底音楽会」。他にはTha Blue Herb「未来は俺らの手の中」、Blue Cheer「Satisfuction」、Underground Resistance「Messege ToThe Major」などがプレイされた。複製商品としての音楽が、社会的抗議の声と干渉しあい新たな意味を付加され読みかえられることによって、抵抗歌として響く(まして抵抗歌であれば最大限にその言葉の力が増幅される)─そんな「生きた」音楽の有り様を体験できるのもサウンドデモならでは、だ。
 今回初めての試みとして“働かさせるな”アジバルーンを宙に浮かばせたのだが、非常に有効な視覚的宣伝効果が得られたのではないかと思う。 数々の不当な法規・条例・警備公安当局の介入・弾圧のせいで集団的直接行動の幅が狭められている中で、先人達が闘い勝ち取ってきたものへ敬意を払うと同時に、積極的に工夫を創出してゆくことが『表現の自由』を保障するのだ。
 デモコース中の国連大学前では日本の排外主義への抗議及び不当逮捕されたジャマル・サーベリ氏の解放を訴え、また、歩行者のうち非正規労働者が多数を占めるであろう表参道では、「資本に交換可能な使い捨ての駒として働かされるな!」と声をあげた。そして、いまや200名もの集団に膨れあがった参加者たちは最後まで力強くデモンストレーションを貫徹したのであった。
 たくさんの仲間達のお陰でこの行動を成功させることが出来た。都合により当日参加できなかった人も含めて、この集会とデモの運営に関わったすべての行動者に感謝する。

(sino+VoA、インパクション147号より)

※写真は Also Sprach Mkimpo Kid 2005より転載

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