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すべての非正規労働者に一人前の賃金を!

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フリーター全般労働組合結成趣意書

 われわれフリーターは、元来「気ままな自由人」という意味合いで語られてきましたが、バブル崩壊とともにそのようなボヘミアンなイメージは一気に吹き飛び、今やその存在は、「ノンフューチャーな低賃金労働者」「個々バラバラに分断された無権利使い捨てマンパワー」以外のなにものでもなくなりました。そして、そんなフリーター稼業に嫌気を起こし、働かず、蟄居もしくはブラブラしていればいるで、「自立しろ」「将来のことを考えろ」「夢を持て」等々、これまた極めて鬱陶しい視線と圧力にさらされるのですからたまりません。
 何をやっても割に合わない、働いても働かなくても底意地の悪い世間の風にさらされざるをえないフリーターですが、その数は公の統計で417万人、35歳以上のフリーターおよび失業者、主婦フリーターや学生フリーター、外国籍フリーターなどを含めれば全労働力人口の三分の一は優に超えると見られています。
 そして、今や膨大な労働者層を形成するに至ったフリーター(非正規雇用)の低賃金は、正社員(正規雇用)の労働条件をも脅かしています。正社員がやっていた仕事を、その半値以下のフリーターにやらせれば企業はより儲かるからです。これがリストラの実態です。このようなリストラ攻勢を食い止めるためには、究極的には正社員をフリーターで代替するウマ味をなくすほかはありませんが、そのためには現時点におけるフリーターの半人前の賃金を一人前のものにしていく大運動が展開されなくてはなりません。
 しかしここで大きな問題に突き当たります。フリーターはどこへ行っても似たり寄ったりの低賃金で、かつ企業の福利厚生制度や労働組合からも排除されているケースが圧倒的多数であることから、全般的に職場や企業に対する帰属意識が低いため、職場単位での組織化が極めて困難であるという事情がそれです。「フリーターの組織化」の困難な所以ですが、言い方をかえれば、企業に対する帰属意識に縛られていないぶん自由に闘いを組織できる可能性があるということでもあります。
 その可能性の一つを、われわれは新たな学生運動に見出します。2007年には大学全入時代が到来するといわれていますが、旧来の学生運動と旧来の大卒並の働き口は、大学進学率の上昇に反比例してともに減少の一途を辿っています。学生フリーターが学歴に見合った就職からアブレれば、その多くはたんなるフリーターへと横滑りするしかありません。大学はもはやフリーターの「寄せ場」であるといっても過言ではなく、そこから真に「卒業」できるのはごく一部の果報者でしかありません。有名大企業中心の企業内労働運動の衰退に呼応するかのように、今や有名大学中心の学内マイノリティ運動と化した観のある学生運動の新規蒔き直しが急務です。そのためには、旧来の「大学生運動」から脱却して大学院、短大、専門学校生とともに高校生と手を携え、「フリーターでも安心して暮せる賃金」を求めて、フリーターと正規労働者、ひいては全世界の労働者の均等待遇を実現する運動の旗振り役として自らを鍛え直すべきでしょう。「学生」が未だに「青年層の知的前衛」であるかのような幻想に捕われない限り、このような「自らが現にそれである」ところの階級的基盤に立脚してこそ、学生運動は新たな大衆運動として再起することができるのです。とはいえ、学校にも職場にも「定着」もしくは「アイデンティファイ」しているとはいえず、しかも同時に学生でも労働者でもある「フリーター」という存在に食い込むのは容易なことではありません。しかしこの困難さはそのまま現在の労働運動および学生運動の困難さに連なるものでもあるので、これに積極的に取り組まないわけにはいかないのです。
 また、たえずコブシを振り上げているような「運動」だけでは満たされない社会的欲求を、NPO等を通して部分的にせよ着実に実現していくことも重要です。目下政府は、文部科学省と厚生労働省を推進役とした「若者自立支援プロジェクト」の一環として、各地の大学を拠点とした「ジョブ・カフェ構想」なるものを打ち出していますが、このテのお仕着せの企てとは一線を画した、相互扶助の精神にもとづく「もう一つの働き方」を提案していく情報・実践活動も大いにやりたいところです。さらにわれわれフリーターは、貧乏ゆえについ自らの健康を省みることを怠り、とかく低栄養高カロリーのジャンク・フードに依存しがちですが、それらは得てして地球を食い物にすることで世界の食い物を支配・独占している「餓死の素」たる巨大食糧企業の「毒まんじゅう」でもあります。われわれフリーターは今こそ、「マトモな物を食い、食わせられる賃金と社会保障」を求めるとともに、商品ボイコットと反戦運動を含むグローバルな視点に立った生活権拡張運動を推進し得るような「消費・生活・納税者運動としての労働運動」の創出にも着手するのでなければなりません。
 その一方で、「人はパンのみにて生くるに非ず」でもあるので、文化芸術の送り手・受け手としての創造的活動もドシドシやっていきましょう。
 大略以上のような志をもって、「とりあえずは数人でも、全フリーターを視野に入れた労働組合を作ろうではないか!」と奮起し、このたび結成の運びとなりました。われわれはフリーターの置かれているさまざまな困難な状況を、個人的な事柄から政治的な事柄に至るまで配慮しつつ、改善していくことを通して、その地位と権利の向上を図るべく活動します。
 だからフリーターは全員加入しよう。
 全ての職場・学園に分会を組織しよう。
 少なくとも百万人くらいの組織にしよう。
 フリーターを資本や企業のいいなりにならない手強い労働者群として全世界にアピールしよう。
 団結がんばろう。

2004年8月21日
フリーター全般労働組合

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