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すべての非正規労働者に一人前の賃金を!

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フリーター全般労働組合準備会呼びかけ文

■非典型労働者の増大〜その背景と機能〜

 パート・アルバイト・派遣・契約・準社員・フリーター等、様々な名称で呼ばれる非典型労働者(広義のフリーター)が近年急増しています。不況の中での雇用の流動化や価値観の多様化などとしてゴマかされることが多いのですが、財界および政府による経済戦略・労働力政策こそがむしろその主要な原因です。そして現在進んでいるフリーター層の増加は、賃金を始めとする労働者の労働条件を大きく引き下げる要因となっています。
 2003年度版『国民生活白書』によると、フリーターとは「15〜34歳の若年(ただし、学生と主婦を除く)のうち、パート・アルバイト(派遣等を含む)及び働く意志のある無職の人」と定義されています。しかし主婦パートおよび学生アルバイトの実態にてらして、両者をフリーター層に数えないのは問題です。また『白書』の統計からは、今やフリーター労働力の有力な一翼を担っている外国人労働者がそもそも除外されていることでも明らかなように、フリーターという存在が抱える問題を、若年日本国民の「質」(の低下)の問題へと矮小化しようとする意図が窺えます。主婦パートは、その収入によって家計を支えていることが明白であるにもかかわらず、賃金水準は学生並かそれ以下であり、不当にも一人前の労働者として扱われていないことにおいて、まさに「フリーター」の呼称がふさわしい存在であるといえます。大学生(とりわけ女子学生)には就職難が叫ばれてすでに久しく、卒業後もパートや派遣で生計を立てる人が年々増加しています。こうなってくると、学生時代のアルバイト等の非典型雇用と卒業後の非典型雇用とは連続しており、これを分けて考えることにはあまり意味がありません(あるとすれば、学生は「学生だから」という理由で、卒業後は「非正規だから」という理由での差別待遇を正当化することによって利益を得る者たちにとってのみでしょう)。学生もまた現にすでにフリーター化しているといえるでしょう。外国人労働者はその多くが非典型労働者であり、日本の差別的な入国管理行政とあわせて二重に苛酷な生活状況を強いられています。
 主婦および学生、そして外国人労働者をフリーター層に含んだ場合のフリーター総数はおおよそ1700万人(失業者360万人を含みます)で、総労働人口 6600万人のうち26%を占めます。この1700万人に、小零細企業(100人未満)の正規労働者2050万人とを合計すると、実に労働者の過半数が非典型労働者もしくはそれに近い不安定雇用状態に置かれていることになるのです。
 ちなみに非典型労働者と典型労働者との違いは、働き方だけで見るかぎり極めて曖昧です。「契約期間に定めのある/なし」が判断基準とされる場合がありますが、契約の更新により実質的に「期間の定めのない雇用」とみなされる場合には、解雇にあたって典型労働者と同一の正当事由が要求されますし、典型労働者と同じ職場で同じ時間、同じ仕事をしている非典型労働者も多数存在します。ゆえに典型、非典型を区別する基準は、働き方の違い(労働時間の長短)や労働能力にあるのではなく、何か理由をくっつけて少しでも人を安く使おうという者にとって都合のいい労働条件の待遇格差にこそあると言えるでしょう。2002年度の大卒男性典型労働者と主婦フリーターの平均時間賃金格差は100対40であり、この格差は年をおうごとに拡大しています。
 つまるところフリーターとは、「フリーター」「非正規」というレッテルを理由に様々な差別的待遇に甘んじろという社会的圧力に日々さらされている被差別低賃金労働者といっても過言ではありません。有給休暇がとれないなどは当たり前、残業時の割り増し賃金がもらえない、妊娠を理由に解雇された(解雇されないために堕胎した)などの法律違反や法律(男女雇用機会均等法)にかこつけた差別が公然と行われています。さらに外国人労働者の場合には、日本人よりも劣悪な就労条件を強制されるといった例も存在します。このようにフリーターは、安くて便利な労働者として使い捨てにされているのが現状なのです。こうした趨勢は若年層にとどまらず、高齢者の労働力をも「ボランティア」や「定年後の生きがい」という美名のもとに法外に買い叩いてフリーター化しようとする兆しがあります(「構造改革特区」構想において、足立区が「元気高齢者」の「労働基準法適用除外」を厚生労働省に申請したこと等)。
 現在典型労働者の労働条件も、相次ぐ労働法制改悪にもとづく裁量労働制(何時間働いても八時間しか働いていないとみなされる)の要件緩和による長時間労働の蔓延や年功賃金制度の崩壊、大量リストラの横行などでドラスチックに引き下げられています。この流れは典型労働者の「下」に、膨大な非典型労働者を置くことによって成り立っています。フリーター層を始めとする非典型労働者が、財界及び政府による労働者全体の低賃金化と、差別・分断化攻撃の「道具」として利用されているのです。実際日本の主だった経営者によって構成されている日本経団連という団体は、95年に発表した「新時代の『日本的経営』」を始めとする政策提言や、派遣労働者法改悪案などの法律を通して、積極的に労働者の低賃金化を推し進めています。そしてその理由として、「労働者同士の競争」と「総額人件費の抑制」を通した「生産性の上昇」を挙げています。
 今後財界および政府は「国際競争力に打ち勝つため」と称して、労働者の労働条件をさらに引き下げる動きを加速化させていくでしょう。このような中で、フリーター層の労働条件の低下を許す事は、全労働者の労働条件の低下を招きます。ゆえにフリーター層の問題とは、すなわち全労働者の問題なのです。

■世界で進む労働条件の引き下げと生活破壊、そして戦争

 現在日本では、「小泉構造改革」のもと、大企業にとって有利な「規制緩和」(裁量労働制=八時間労働制の規制緩和もその一つ)が進められ、倒産、賃下げ、リストラ促進減税の一方で貧乏人に重税、そして社会保障費の削減がバンバン推し進められています。またこれによって日系企業の多国籍展開(グローバル化)を応援し、それに伴う軍事展開も企てられています。
 このような流れは日本一国だけでなく、アメリカ、ヨーロッパを含む「自由主義諸国」に共通する動きであり、俗に「新自由主義」と呼ばれています。現在「新自由主義」は「グローバリゼーション」の名のもとに正当化されていますが、何者による何のグローバル化かといえば、軍事力を背にした巨大多国籍企業による貧困と戦争のグローバル化というほかはないでしょう。
 これら多国籍企業の展開を容易にしているのは、その豊富な資金力とIMFや世界銀行などによ当該国への「援助」です。豊富な資金力は、圧倒的な経済格差の上に成り立つ「第三世界」の安価な労働力と資源、そして本国労働者の貧困化と「高い技術力」に基づいて形成されています。国際機関による「援助」は、国家に納められた税金が、国際的な金融機関であるIMFと世界銀行に上納され、それらのカネが「構造改革」(「構造調整」という呼び方もします)を条件に IMFと世界銀行を通して融資させられるという方法で行われています。
 その結果、現在多くの国々で「構造改革」を通した生活破壊が進行しています。地場産業の解体、自然環境の破壊、「先進国」のヒモつき独裁者による労働運動への弾圧等によって人民の生存自体が脅かされる貧困が蔓延し、大量の「経済難民」を発生させています。そしてこれらの「経済難民」が仕事を求めてグローバルに移動する自由を妨げ、彼らに犯罪予備軍のレッテルを貼ることによってナショナリズムを煽りたてるのが、日本だと「石原慎太郎」に象徴される極右政治家だったりするのです(だからこのような政治家に投票してはいけないのです)。またIMFと世界銀行による世界各国にたいする金融自由化政策は、金融投機の激化をもたらし、「金融危機」を発生させることでその国固有の経済基盤を掘り崩し、結果として各国の国際機関への依存度をさらに高める、という悪循環も生じています。
 今世界中で労働者の生活条件が、資本家の利益のために低下させられています。そしてその利益がますます悪用されているのです。そして国連もへったくれもなく自らの権益確保のためには軍事を駆使して世界中で暴れ回り、殺しまくるという事態にまでいたっています。世界の労働者と連帯し、その生活条件を向上させることで、頭からではなく、足下からその足を引っ張ることによって、グローバル資本の搾取と横暴の自由に歯止めをかけることが重要になっています。

■今こそ労働者の団結を

 私たちは、世界の労動者が団結し、共に労働条件の向上を勝ち取ることが、世界の労働者人民の生活と平和のための喫緊の課題であると考えます。日本においては、労働者の労働条件切り下げの構造的「重石」として機能しているフリーター層の労働条件の向上が急務です。
労働者が今よりましな労働条件を勝ち取るためには、労働者自らが団結して財界および資本家と闘う必要性があります。団結することを通して、一人一人の労働者の力を何倍にもすることが可能になるのです。
 現在日本では労働三権が憲法によって保障されています。労働三権は、(1)団結権(2)団体交渉権(3)団体行動権によって成り立っており、団体行動権ではストライキ(同盟罷業)、占拠などが法的に保障されています。そして労働者が団結するための組織である労働組合の設立もまた保障されています。労働者の団結権及びその他の諸権利は、労働者と資本家との長いあいだにわたる闘いによって労働者が勝ち取ってきた貴重な権利です。私たちは、この貴重な権利が結実している労働組合の結成を通して、広く労働者の団結を形成するとともに、労働者の権利をより強固にする必要があると考えます。
 私たちは、フリーター層の労働条件を向上させるための労働組合結成をみなさんに呼びかけたいと思います。
 万国の労働者団結せよ!! 全てのフリーターはフリーター全般労働組合に加入しよう!!
 フリーターに一人前の賃金を!

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