

第35回 試用期間中の解雇 泣き寝入りしないで!
【Q】
コンビニでアルバイトを始めて3日目、店長から「お前使いものにならないから、明日から来なくていい。クビだ。まだ試用期間中だから解雇予告手当を払う必要はないんだからな」と言われました。でも、3日だけですが、まじめに働いていたし、とくに大きな失敗もしていません。いきなりクビにされて何の保障もないのは納得いきません。
【A】
ひどい店長ですね。そんな漠然とした理由で解雇できるわけがありません。解雇予告手当の支払い義務は、法律上はありませんが、解雇は不当ですから、その責任を追及することはできます。
労働基準法の第20条では「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。」と定められています(ただし、天変地異などのやむを得ない事情で事業が継続できない場合や労働者によほどの責任がある理由で解雇する場合はこの限りではありません)。これが解雇予告手当です。
その日いきなり解雇された即日解雇の場合は30日分で、もし1日前に解雇予告をしたら29日分、2日前なら28日分の賃金、というように、30日から解雇の日の何日前に予告したかという日数を引いた日数分の賃金が解雇予告手当の額になります。
ただし、第21条で次のどれかに該当する労働者には適用しないとも定められています。ただし、1.の日雇い労働者が1ヶ月を超えて引き続き働いた場合は、解雇予告手当が必要です。また、2.や3.の期間を定めて働く労働者が所定の期間を超えて引き続き働いた場合も解雇予告手当を支払わなければなりません。
- 日日雇い入れられる者(つまり日雇い労働者)
- 2ヶ月以内の期間を定めて使用される者
- 季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて使用される者(スキー場のアルバイトなど、働く季節や期間がはっきり決まっている労働者)
- 試の使用期間中の者
では、4.にある試用期間中の労働者は解雇予告手当を請求できないのでしょうか。そんなことはありません。第21条には「第4号に該当する者が14日を超えて引き続き使用されるに至つた場合においては、この限りでない。」とも定められています。つまり試用期間中でも14日以上働いた場合は、解雇予告手当を請求できるのです。
というわけで、3日働いた時点で解雇された場合は、法律上、解雇予告手当の支払い義務はないということになります。しかし、冒頭でも言いましたが、「お前使いものにならない」などという漠然とした理由は、解雇の正当な理由にはなりません。そもそも解雇予告手当を払いさえすれば、どんな解雇でも正当化されるわけでもありませんし、解雇予告手当の支払い義務がないからといって泣き寝入りすることはありません。
フリーター労組などに加入して、解雇撤回、即日解雇後の賃金保障などを求めて交渉し、経営者に不当解雇の責任をとらせましょう!
(フリーター労組メールマガジン 2009年9月29日号より)